読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ArKitypeのブログ

セガ信者なArKitypeがゲームとか趣味の話を書いてます COJ成分多め

「CODE OF JOKER」応援バナー 「Wonderland Wars」応援バナー

【二次小説】月夜の如き少女part11 "アルカナ冥界ツアー①"【COJ】

 「で、何かあったのかよ?」 

 エージェントたちが集う通信会議ではじめに話を切り出したのは仁だった。どうやらつい先ほどまで本業の探偵業で急な依頼があったらしく、あまり十分な睡眠がとれてないらしい。 やぼったそうにアクティスに問いかけた。

 『はい。エージェント黒野の尽力によってアルカナ空間に関する新しい発見がありました。』

 アクティスがいつもの電子音のような声で答える。 それに続くように、

「まあ僕の手にかかればこんな空間に関する情報なんか簡単に引き出せるよ。」

 さも当然だといわんばかりに鼻を鳴らす時矢だが、徹夜で作業でもしていたのだろうか、目の下には隈がくっきりと現れている。

「時矢く~ん? あんまり嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれちゃうよ~?」

 と、まりねが茶目っ気たっぷりに時矢をからかう。 

「な、何を馬鹿なこと言ってるんだよお前はっ!?やっぱりお前馬鹿なんじゃないか!?」 

 突然別方向の話を振られて驚いたのか、それとも迷信を信じたのか。 やけに慌てて時矢が言葉を返す。 

「・・・嬢ちゃんもからかってないで、さっさと話を進めようぜ。 で、何が見つかったんだよ坊や。」

 と、ずれていた話を軌道修正する軍司。 すると、時矢もまりねにはかまってられないといわんばかりにゴホン、と時矢が咳払いをして話を始めた。

「その坊やって言うの何回もやめろっていってるんだけどね・・・まあ今はいいや。 今回僕が発見したのはアルカナ空間の"層"さ。」

「そう?アイスがあの世界と関係あんのかよ?」

 光平があさっての方向の質問をするが、それを無視するように時矢は続ける。

「つまりあの世界はこの世界にそっくりな例の空間以外にもいくつかの空間があるんだよ。 それもあの空間と同じ座標にね。」

「おい、じゃああんな妙な世界が何個もあるってのかよ?」

 仁が驚き尋ねると、

「いや、さっきの層という言い方はまずかったな。訂正するよ。あの世界には”裏の世界”があるんだ。それも複数。」

「裏、のう? 具体的にどのような世界なのじゃ?」

「いわゆる”表”のアルカナ空間はおかげさまで現実からの観測が可能になったけどまだこっちはいわば未踏の地さ。 まだ見ず知らずだよ。」

 と、時矢は話すが、その顔は自信に満ち溢れている。

「時矢君、もったいぶらないで話を進めない?」

 先ほどまで静観していた綾花が口を開く。 

「まったく、少しは僕に対して世辞のひとつでもいえばどうさ? まあいいや、もちろんこちらからその”裏世界”への行き方は見つけてあるよ。 一度表のアルカナ空間を経由する必要があるけどね。」

「相変わらず仕事が早いな坊やは。俺にはとても真似できねえな。」

 と、軍司がそれとなく賛辞を送る。時矢は気を良くしたのか、すこし上機嫌そうに話を続け始めた。

「とにかく、今回はこの裏世界の探索が任務ってことさ。なあアクティス、僕はもう寝てもいいだろ?さすがにこれからあっちに行けってのは無理。じゃあね。」

 言うが早いか時矢は通信を切ってしまった。

「ま、今回はあいつはお疲れさんだもんな!で、どうするんだ?」

 光平は時矢の功績を認めた上で話を進めようとする。

「おぬしは果たして話を理解しているのか?」

 沙夜が疑問を投げつけるが、

「まあ後になりゃわかるって!とりあえず今回のメンバーを決めちまおうぜ!」

 強引に話を進める光平。やはり時矢の話を理解してないのか。

『メンバーに関してはこちらから選出させていただきました。今回はエージェント京極院とエージェント鈴森のペアで任務を依頼します。』

「え、わたしと沙夜ちゃんで?私はいいけど・・・」

「わしもかまわんぞ。」

『了解しました。では、明日の正午に任務を開始します。定刻になりますと自動的にアルカナ空間へと転送させていただきますのでその前に準備のほうをよろしくお願いします。』

「あいわかった。よろしく頼むぞまりねよ。」

「こちらこそよろしくねー! あ、そうだアクティスちゃん。その”裏世界”ってなにか名前とかついてないの?あの「アルカナ」みたいな」

まりねが尋ねると、アクティスが答えた。

『はい、そちらについてはエージェント黒野から伝えられています。彼が調査をしていたところ、その空間には”sheol”と名づけられていたそうです。』

「しぇおる?」

『はい、日本語に訳すと”冥界”や”地獄”ですね。』

「え?」

「ほう・・・冥界とな?」

 探索を任されたふたりが二者二様の反応を見せた。

 

 

つづく